ネットワークのしくみや技術を理解するには、技術用語を暗記するだけではなかなか身につかないものです。また、実際の社内ネットワークやインターネットは、1つのネットワークにすべての機器がつながっているわけではなく、複数のネットワーク同士が相互に接続されています。そこで、本書では仮想環境でネットワークを段階的に構築しながら学べるように構成し、技術解説に合わせた多くの演習課題を用意しました。たとえばレイヤ2スイッチで作成した複数のLANをルータやレイヤ3スイッチで接続したりします。自分の手でルーティングをさせることで、ルータやレイヤ3スイッチなどのしくみが段違いに理解できるはずです。
■Chapter 1:ネットワークの全体像
1-1:ネットワークの基本
ネットワークとは
クラウドのアイコンでネットワークを表現
ネットワークの具体的な構成
ネットワークを利用する目的
通信の主体はおもにアプリケーション
1-2:ネットワークの分類
利用するユーザによるネットワークの分類
プライベートネットワーク
インターネット(オープンネットワーク)
1-3:TCP/IPの基礎
プロトコルとネットワークアーキテクチャ
TCP/IPの階層
TCP/IPの通信に必要なプロトコルの制御情報
TCP/IPの通信の流れ(Webサイトを閲覧する場合)
IP
ICMP(ping)
ポート番号
TCPとUDP
DNSの概要
DHCPの概要
TCP/IPの設定の意味
■Chapter 2:Cisco機器の設定の基本
2-1:Cisco機器の設定の準備
Cisco機器を設定するユーザインタフェース
CLIで設定するためのPCとの接続
Cisco機器の設定の流れ
インタフェース名
2-2:CLIの設定の基本
コマンドの種類
CLIモードの種類
CLIモードの移行
設定コマンドの削除
コマンドの一括入力
設定の保存
簡単な設定例
■Chapter 3:イーサネットとレイヤ2スイッチ
3-1:イーサネット
イーサネットとは
イーサネットの規格
UTPケーブルとRJ-45インタフェース
MACアドレス
フレームフォーマット
3-2:レイヤ2スイッチ
レイヤ2スイッチとは
レイヤ2スイッチのデータ転送の仕組み
レイヤ2スイッチのデータ転送の例
【演習】レイヤ2スイッチの動作
[1]PC1~PC4のMACアドレスの確認
[2]PC間でPingを実行
[3]L2SW1/L2SW2のMACアドレステーブルを確認
■Chapter 4:VLAN
4-1:VLANの概要
VLANとは
VLANの特徴
4-2:VLANの仕組み
VLANの仕組みはとてもシンプル
アクセスポート
トランク(タグVLAN)ポート
スイッチポート
4-3:Cisco機器におけるVLANの設定と確認コマンド
VLANの設定の流れ
VLANの設定
VLANの確認
【演習】VLAN
[1]VLANの作成
[2]アクセスポートの設定
[3]VLANとアクセスポートの確認
[4]トランクポートの設定
[5]トランクポートの確認
[6]通信確認
[7]論理構成を考える
■Chapter 5:IPアドレスの基礎
5-1:IPアドレスとは
IPアドレスの概要
IPアドレスの表記
IPパケットの宛先によるIPアドレスの分類
ARP
5-2:ユニキャストIPアドレス
ユニキャストIPアドレスの構成
クラスフルアドレス
クラスレスアドレス
グローバルアドレスとプライベートアドレス
5-3:IPアドレスの設定と確認コマンド
IPアドレスを設定することで「ネットワークに接続する」
IPアドレスの設定コマンド
IPアドレスの確認コマンド
■Chapter 6:レイヤ3スイッチ
6-1:レイヤ3スイッチの概要
レイヤ3スイッチとは
レイヤ3スイッチとルータ
社内ネットワークの構成
6-2:レイヤ3スイッチのIPアドレス設定
IPアドレスを設定するインタフェース
他のスイッチで作成したVLANの接続
6-3:SVI/ルーテッドポートの設定と確認コマンド
ルーティングの有効化
SVI/ルーテッドポートの確認コマンド
VLANの作成とSVIの作成を混同しない
【演習】レイヤ3スイッチ
[1]SVIの設定
[2]ルーテッドポートの設定
[3]SVI/ルーテッドポートの確認
[4]通信確認
■Chapter 7:ルーティングの基礎
7-1:ルータ
ルータの役割
ネットワークの相互接続
ルーティングの概要
7-2:ルーティングの動作
ルーティングの動作の流れ
ルーティングの具体例
7-3:ルーティングテーブル
ルーティングテーブルとは
ルート情報の内容
ルーティングテーブルの作り方
ルーティングテーブル作成の例
7-4:スタティックルートの設定と確認
スタティックルートの設定
スタティックルートの確認
【演習】ルーティングの基礎
[1]リモートネットワークの洗い出し
[2]10.3.3.0/24のルート情報の登録
[3]10.1.1.0/24のルート情報の登録
[4]192.168.23.0/24のルート情報の登録
[5]192.168.12.0/24のルート情報の登録
[6]最終的なルーティングテーブルの確認
■Chapter 8:RIP
8-1:RIPの概要
RIPの特徴
8-2:RIPの仕組み
RIPの処理の流れ
RIPルートの生成
パッシブインタフェース
8-3:RIPの設定と確認コマンド
RIPの設定コマンド
RIPの確認コマンド
【演習】RIP
[1]RIPv2の有効化
[2]パッシブインタフェースの設定
[3]RIPv2の確認
[4]通信確認
■Chapter 9:インターネットへの接続
9-1:インターネットへの接続
プライベートネットワークだけでは……
インターネット接続サービス
インターネット接続に必要な設定のポイント
9-2:デフォルトルート
デフォルトルート
デフォルトルートの設定と確認コマンド
9-3:NAT/PAT
プライベートアドレスではインターネット宛の通信はできない
NAT
PAT
NAT/PATの設定と確認コマンド
9-4:パケットフィルタリング
もっとも基本的なセキュリティ対策
リフレクシブアクセスリストの概要
リフレクシブアクセスリストの設定と確認コマンド
【演習】インターネットへの接続
[1]デフォルトルートの設定(R1)
[2]デフォルトルートの確認
[3]デフォルトルートをRIPでアドバタイズ
[4]デフォルトルートの確認
[5]NAT/PATの設定
[6]NAT/PATの確認
[7]リフレクシブアクセスリストの設定
[8]リフレクシブアクセスリストの確認
■Appendix:総合演習
Part1:VLANによるネットワークの分割
[1]VLANの作成とアクセスポートの割り当ての設定
[2]VLANの作成とアクセスポートの割り当ての確認
[3]トランクポートの設定
[4]トランクポートの確認
[5]論理構成を考える
Part2:IPアドレス設定(VLAN間ルーティング)
[1]ネットワークアドレスの検討
[2]DSWのSVIの設定(PC用VLANの接続)
[3]PCのIPアドレス設定
[4]IPアドレスとPC用VLANの論理構成の確認
[5]SFSWのSVIの設定(サーバ用VLANの接続)
[6]IPアドレスとサーバ用VLANの論理構成の確認
[7]ネットワーク機器間のIPアドレスの設定
[8]ネットワーク機器間のIPアドレスの確認
Part3:スタティックルート
[1]リモートネットワークの洗い出し
[2]スタティックルートの設定
[3]スタティックルートと通信の確認
Part4:RIP
[1]スタティックルートの削除
[2]RIPv2の設定
[3]RIPv2と通信の確認
Part5:インターネットへの接続
[1]グローバルアドレスとデフォルトルートの設定(INET)
[2]グローバルアドレスとデフォルトルートの確認(INET)
[3]社内ネットワークにデフォルトルートをアドバタイズ
[4]デフォルトルートの確認
[5]PATの設定
[6]PATの確認
[7]リフレクシブアクセスリストの設定
[8]リフレクシブアクセスリストの確認